PFD

  ここからは安全装備にあたるものをみていくことにしましょう。

服装ももちろん安全に関与する装備ですが、ココでは無ければ危険になってしまう

そういう意味合いのある装備類を見ていこうと思います。

まずはPFDについてみていくことにします。

PFDについては用語解説の中でも触れていますので用語解説 PFD を参照してください。

PFDってどうして必要なのでしょうか。

泳ぐのが上手な人はかえって体に何もついていないほうが楽に泳げると考えるでしょう。

実際、子供のころから川で泳いできたんだという人ほど

PFDが重要な安全装備であるとは考えないようです。

一般の人々が安全にカヌー・カヤックを楽しむことを念頭において考えたとき、

必要な浮力とは楽に浮いていられるだけの浮力なのだということになります。

泳ぎが得意な人がPFDを身に付けていなくて脱艇をしたとしましょう。

彼 / 彼女 は体力のある間は確かに軽がると泳ぐことができるかもしれません。

しかし、このケースでは転覆して水桶となったカヌー・カヤックを岸まで

つけなくてはならないという業務が発生します。

もちろんボートだけあってもパドルがなければ目的地につくことはできません。

リバーカヤックといわれるボートの容積は250リッターほどでしょうか。

250リッターって250Kgですよね。

いくら泳ぎに自信があるといっても250Kgの物体を片手にもう一方の手にパドルを持って

 川の流れの中を岸まで泳ぎ着こうとなるとてこずるのは必至です。

だって考えてもみてください。流れに逆らって岸に泳いで行きたいあなたと 

 流れに身をまかせて流れていくだけの250Kg以上のボートのどちらが強いでしょうか。

  こんなしんどい仕事を自分の体力にまかせてやっていてはそれほど

 遅くない時期に体力の限界を迎えて泳げなくなることは充分予測できることです。

自分の体を浮かべるということに体力を使わずに作業に集中することができる。 

 これがPFDを身に付けることの第一の利点なのです。

水中に投げ出される危険性のあるスポーツだからこそその危険に備えて

 水中で浮かぶということに労力を割くことなく危険から脱出するための方策に

全力を注ぐことができるようにすることが大事なのですね。 

ではいざというときに慌てないように自分にあったPFDを見つけましょう。

基本的には自分の体がしっかりとホールドされなくてはなりません。

つまり、ブカブカでもキチキチでもいけないのです。

適度なゆとりのある着脱がし易い物を目的に応じて選びます。

目的とはリバーツーリングなのか競技なのかカヤックなのかカヌーなのかということです。

PFDには前ファスナーで羽織るように身に付けるものと

上から被るように身に付けるものとがあります。

一般的には肥満気味の人には上から被るタイプは窮屈すぎます。

前ファスナーのタイプは脱ぎ着がらくですし最近はおしゃれなものも

出てきましたからこのタイプはお勧めですね。

上から被るタイプは脱ぎ着が大変なぶん前面がすっきりとした

デザインになりますから動きの激しいときにいいでしょう。

競技用に使われるPFDの多くは被り式です。

またこのタイプは袖ぐりも大きく取ってあるので肩もよく動かすことができます。

丈も短くてチョット違うなと思わせるPFDが多いですね。

オープンデッキカヌーの場合は長い丈のPFDを使用したりもしますが

カヤックの場合は丈は短い物を選んでください。

骨盤の上にかかるほどの丈のものだとスプレースカートに当たってしまいます。

スプレースカートにあたればすそが押し上げられて

肩やウエストのフィット感が違ってくるので動きにくくなるでしょう。

体の小さな女性は特にサイズに気をつけてください。

PFDで大切なのは裾の紐です。

この部分は一番ないがしろにされちゃうんですが、しっかりとしめてください。

裾紐がないPFDは欠陥品ですよ。

なぜか。

試しにPFDをつけて水に入ってもらえばわかるんですが

PFDは裾紐を締めてなけば浮こうとしてあごを圧迫し

腕を圧迫するために非常に邪魔な物になってしまうんです。

もちろん体にフィットさせるためにサイドベルトがあったり、

真中に太いベルトがあるタイプもあるんですが、

PFDが上がってこないようにする役割の紐は裾の紐です。

サイドの紐は(サイドにないPFDもあります)脱ぎ着がし易いようにあらかじめ

とってある余裕部分を体に密着させるための紐だと考えてください。

真中に太いベルトがついているものがありますがあのベルトは

基本的にはツーテザーとかトウラインと呼ばれるレスキュー用の紐を

通すことのできるベルトで、レスキュアーが危険になったときはベルトを緩めるだけで

紐が抜け落ちる仕組みになっているものです。

ここらへんのことは別項レスキューに載せますのでそちらを参照してくださいね。

いまのとこまだアップできていないんですが・・・。

ということでPFDについている紐はデザイン性もさることながら

第一にそれぞれがきちんとした目的をもってつけられているんですよ。

ですからPFDを選ぶときには

サイズが体格に合っているか

目的とPFDのタイプが合っているか

裾紐とサイドベルト等で体にフィットさせることができるか

などを第一のポイントとして選ぶのが間違いないでしょう。

くれぐれも色だけで選んだりデザインだけで選んだりしないでね。

安全装備はファッション性だけで選ぶ物ではありません。